徐院長、コラムを始めます。

こんにちは。アンリクリニック 院長の徐 道人です。

いつもホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

このたび、「院長コラム」をはじめることにしました。

診察室では、限られた時間の中でお伝えしきれないこともあります。

このコラムでは、治療についての考え方や、日々の診療で感じていること、はたまた治療とは関係のないちょっとした雑談などを、お届けしていきます。


ヒアルロン酸は「埋める治療」だけではありません

今回は、私がこれまで最も多く向き合ってきた治療の一つ、ヒアルロン酸治療についてです。

私はこれまで、ヒアルロン酸注入による若返り治療を中心に診療を続け、現在では年間2,000人以上の患者さまにヒアルロン酸治療を行っています。

ヒアルロン酸というと、

「ほうれい線を埋める」
「こめかみの凹みを埋める」
「頬をふっくらさせる」

といった治療をイメージされる方が多いと思います。

もちろん、それもヒアルロン酸治療の一つです。

しかし、私が現在行っている治療は、単に凹んだところへヒアルロン酸を足していくという考え方とは少し違います。

年齢とともに変わるのは、「ボリューム」だけではありません

顔は年齢とともに、骨、脂肪、皮膚などさまざまな組織が変化します。

その結果、単に「痩せる」「凹む」だけではなく、顔の軟部組織そのものが少しずつ下方へ移動し、顔の重心が下がって見えるようになります。

フェイスラインが緩む。口元が重く見える。ほうれい線やマリオネットラインが目立つ。

こうした変化を、目立つ線や凹みだけを一つずつ埋めていっても、顔全体として若々しく見えるとは限りません。

むしろ、入れる場所によっては顔が横に広がったり、重たく見えたりすることもあります。

私が考えるヒアルロン酸治療は、「顔全体をどう動かすか」

当院では、まず顔の外側の部分から全体のバランスを考えます。

ヒアルロン酸を適切な場所に注入すると、その部分のボリュームが増えるだけではなく、周囲の組織にかかる力のバランスも変わります。

私は、この変化を利用して、顔の軟部組織をできるだけ上方向、外方向へ移動させるように治療を組み立てています。

簡単に言えば、

「シワを埋める」のではなく、シワができにくい位置へ顔全体を整えていく。

これが、私のヒアルロン酸治療の基本的な考え方です。

そのため、ほうれい線が気になる患者さまでも、ほうれい線そのものにはほとんど注入しないことがあります。

マリオネットラインが気になる患者さまでも、そこを直接埋めないことがあります。

まず顔全体を見て、どこにヒアルロン酸を入れれば、顔の重心が上がり、余って見える組織を減らせるのかを考えます。

「たくさん入れること」と「顔が大きくなること」は同じではありません

ヒアルロン酸を入れると顔が大きくなるのでは、と心配される方もいます。

しかし重要なのは、量だけではありません。

どこに、どの方向へ、どの順番で入れるのか。

顔の中心部ばかりにヒアルロン酸を足せば、確かに顔が膨らんで見えることがあります。

一方で、目立ちにくい外側の部分を利用して顔全体の位置関係を整えることで、ヒアルロン酸を入れているにもかかわらず、施術後の方が顔が小さく、すっきりして見えることもあります。

私は、この「ボリュームを足しながら、顔を大きく見せない」という点を非常に大切にしています。

ヒアルロン酸は、非常に奥の深い治療です

ヒアルロン酸そのものは、注入するだけのシンプルな治療です。

しかし、

どこに入れるのか。
どの深さに入れるのか。
どの製剤を使うのか。
どの順番で治療するのか。

によって、結果は大きく変わります。

当院では、私がこれまで多数の症例を経験する中で組み立ててきた考え方をもとに、顔の外側から支持を作り、必要に応じて骨格やボリュームロスを補正していく治療を行っています。

私たちはこれを、「リフトアップヒアル」と呼んでいます。目指しているのは、「ヒアルロン酸を入れた顔」ではありません。

その人本来の顔立ちをできるだけ変えずに、重心を少し上へ戻し、輪郭をすっきりさせ、自然に若々しく見える顔を作ること。

私はそこに、ヒアルロン酸治療の面白さと可能性があると考えています。

これからこのコラムでは、ヒアルロン酸がなぜ顔を引き上げて見せるのか、当院がなぜ従来の注入方法と違うのか、機械治療との組み合わせなどについても、できるだけ分かりやすくお話ししていきたいと思います。

これからどうぞよろしくお願いいたします。

※効果には個人差があります。
※ヒアルロン酸注入は自由診療です。主なリスク・副作用として、内出血・腫れ・痛み・左右差・しこり、まれに血管塞栓などがあります。